大学生2人が週末農業やってみたらこうなった

東京から埼玉北部の田舎へ毎週通い、冬野菜を栽培する大学生2人の農業日誌

農業をやり始めて変わったこと

農地を借りて作業をやり始めてからもうすぐ1ヶ月が経つところです。

8月末に友人と二人で酒を飲んでいる時に「やってみる?」と話して、そこから農地を借りて今や種まで植えられたとなると、なかなかのスピード感だなぁと我ながら評価できます。

 

今回は、実際に農作業をやり始めてから、自分の中で変わったことや気づいたことを記録しておきます。またアップデートする可能性はありますが。

 

①やたら天気を気にするようになった

一番はこれです。「やたら」です。特に今日は寒いのですが、昨日は暑かったり。はたまた今度の日曜日は作業できるかなーと、Yahoo!天気とにらめっこの日々です。

農家の方があれほど天気を気にされる理由をまじまじと実感しています。

僕らは冬野菜の葉物を栽培しているので、寒くなることはそこまで気にしません。霜さえ降りなければですが。

ただ今週あったように、10月下旬にも関わらず最高気温26℃とかやられてしまうとめちゃめちゃ困ります。

まずほうれん草とか小松菜とか、暑さにはあまり強くないです。

そして僕らが無農薬でやっているのは、冬栽培だから夏野菜ほど害虫と戦うことはないからです。僕らは栽培した野菜を商品として販売することを目標としていて、決して無農薬にこだわっているわけではありません。

暑くなると虫が元気になっちゃって、出たばっかの葉をなんかされんじゃないのかと心配になります。

 

農業は自然との戦いだ。農家は天気をすごく気にする。

そんなことはとっくに知っているつもりでしたが、「やってみる」とはここまで違うものかと感じています。

 

②すごくリアルタイムでモニタリングしたくなる

毎日農地へ行って、様子を確認するぐらいであればそんなものは必要ないかもしれないです。

ただ、僕らのように週1作業の粗放農業をしている身にとっては、リアルタイムのモニタリングは本当にやりたい。

別に農地全体である必要はないです。一部だけでいいから、水はけはどうなっているのか、発芽は順調か、虫は出てきていないか、乾燥しすぎていないかぐらいの情報が、少しのエリアだけでもわかればそれでかなり助かるんです。

今後日本の農業は大規模化に進むこと間違い無しなので、こう言ったモニタリングの需要は絶対高まるはずだと、ここ最近は確信しました。モニタリングやセンサーぐらいのデバイスなんて技術的には超余裕のはずなので、あとはコストをいかに下げられるかかなと思います。僕らでも買えて、スマートフォンで常時確認できるぐらいのものが出て来ればいいですね。

 

③農業の「面積」の感覚がわかってきた

日本の1事業者あたりの平均耕地面積は2ヘクタール弱。

アメリカの平均耕地面積はおよそ200ヘクタール。

最近流行った書籍『農で1200万円!「日本一小さい農家」が明かす「脱サラ農業」はじめの一歩』の畑の面積は30アール。

僕らの週1農業の面積は5アール。

 

と言われても、農業の経験のない人がこの「広さ」の感覚を持っている人はそうそういないんじゃないかなと思っていました。面積を強調するときって大体の人がヘクタールという単位を使われてもピンとこなくて、「東京ドーム◯個分」と言われるとなんとなくわかるみたいな。僕は東京ドーム行った事ないので、それもピンと来ませんが...

これが農業をやり始めるとわかったのは、本当によかったなと思っています。

◯◯農園は60ヘクタールも持っててね...という農家さんのトークに最初イメージがなかなかわきませんでした。今ではそれがだいぶイメージしやすいんです。

 

あと、農家さんたちが使う独特な単位も知ることができてよかったなと思っています。

1反とか5畝(せ)とか、皆さん正確な面積は知っているのだけど、どちらかというと感覚でコミュニケーションしている世界。坪とか平米とかってあんまり耳にしません。

僕は「農家さんとコミュニケーションをうまく取れるようにしていきたい」というのも今回の農業プロジェクトのひとつの目標ではあったので、それに一歩近づけたのかなと思います。

 

何事も「やってみる」というのは新しい世界が見えるものですね。