大学生2人が週末農業やってみたらこうなった

東京から埼玉北部の田舎へ毎週通い、冬野菜を栽培する大学生2人の農業日誌

作業記録〜10月30日〜

更新をサボっておりました...

この日は経過観察がメインです。先週種まいたやつはちゃんと芽が出ているか?といったところです。

結論から言うと、バッチリ芽は出ていました。

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これは紫チンゲンサイの芽です。先週まいたやつ。

紫の野菜はやはり芽も紫色らしい(紫みず菜もそうだった)

それにしても、この芽の周りに小さい緑色の芽も生まれています。

最初は別の畝から種が風邪で飛んでしまったのかと思いましたが、そうではなく..

これは雑草の芽のようですね。

 

雑草といえば、農家の強敵のひとつ。

悪天候、虫、雑草

日々こいつらとの戦いです。

 

しかしこんな悪者も実はすごく綺麗な芽を出すとは驚き。

性善説と見るべきか、本当は悪いやつじゃない(ジャイアン的な)と見るべきか...

 

今回の僕らのプロジェクトでは除草剤は用いないので、ゆくゆくはこいつらとの戦いとなるのでしょう。

夏野菜ではないだけまだ被害は少なさそうですが。

雑草強し

それにしても、雑草はなぜこれほどまで暑さ寒さに耐え、人に踏まれるのも物ともせず、風邪吹けど難なく生き延びるような非常に強い植物なのでしょうか?

逆に言えば、普通の野菜もこれぐらい強く育てられるようならば、農業にかかる農薬や肥料のコストなんて大したことはないわけです。

私が知っている限りのことですが、野菜がこれほどまでに弱い理由というものを諸説書いておきます。

①一般的に食される野菜がほとんど外来種であるため

これが一番大きいとは思います。

日本原産の種の野菜って、アワ、ヒエ、コウリャン、etc...

みたいな感じ。育てているほうれん草とか小松菜とか、冬野菜の人参とか大根とか全て大陸原産。

もともと日本の気候には合っていないのではないかということです。

 

②品種改良を重ねた結果こうなった

これは微妙、科学的に。でも言っている人いました。僕は正式な文献や研究結果見ていないのでわかりません。

だから違っても怒らないでください。

その人が言うには、美味しいを追求しすぎてもともとの種から離れすぎている、とのこと。

具体例をあげると、トマト。

ミニトマトは結構屋外で育てても上手に育ちます。家庭菜園で作っている人多いと思います。

一方素人の人が屋外で桃太郎トマトのような大玉のトマトを作るのは非常に難しく、プロモ基本的に温室栽培です。

これはミニトマトの方が原種に近いからということだ、ということだそうです(どこまでも他人事w)

でもこれだけ聞くと、それはあるかもしれないなと少し思います。少しね。

 

 

今度栽培に挑戦してみるときは、日本由来のものを栽培してみようかなぁと思いました。

農業をやり始めて変わったこと

農地を借りて作業をやり始めてからもうすぐ1ヶ月が経つところです。

8月末に友人と二人で酒を飲んでいる時に「やってみる?」と話して、そこから農地を借りて今や種まで植えられたとなると、なかなかのスピード感だなぁと我ながら評価できます。

 

今回は、実際に農作業をやり始めてから、自分の中で変わったことや気づいたことを記録しておきます。またアップデートする可能性はありますが。

 

①やたら天気を気にするようになった

一番はこれです。「やたら」です。特に今日は寒いのですが、昨日は暑かったり。はたまた今度の日曜日は作業できるかなーと、Yahoo!天気とにらめっこの日々です。

農家の方があれほど天気を気にされる理由をまじまじと実感しています。

僕らは冬野菜の葉物を栽培しているので、寒くなることはそこまで気にしません。霜さえ降りなければですが。

ただ今週あったように、10月下旬にも関わらず最高気温26℃とかやられてしまうとめちゃめちゃ困ります。

まずほうれん草とか小松菜とか、暑さにはあまり強くないです。

そして僕らが無農薬でやっているのは、冬栽培だから夏野菜ほど害虫と戦うことはないからです。僕らは栽培した野菜を商品として販売することを目標としていて、決して無農薬にこだわっているわけではありません。

暑くなると虫が元気になっちゃって、出たばっかの葉をなんかされんじゃないのかと心配になります。

 

農業は自然との戦いだ。農家は天気をすごく気にする。

そんなことはとっくに知っているつもりでしたが、「やってみる」とはここまで違うものかと感じています。

 

②すごくリアルタイムでモニタリングしたくなる

毎日農地へ行って、様子を確認するぐらいであればそんなものは必要ないかもしれないです。

ただ、僕らのように週1作業の粗放農業をしている身にとっては、リアルタイムのモニタリングは本当にやりたい。

別に農地全体である必要はないです。一部だけでいいから、水はけはどうなっているのか、発芽は順調か、虫は出てきていないか、乾燥しすぎていないかぐらいの情報が、少しのエリアだけでもわかればそれでかなり助かるんです。

今後日本の農業は大規模化に進むこと間違い無しなので、こう言ったモニタリングの需要は絶対高まるはずだと、ここ最近は確信しました。モニタリングやセンサーぐらいのデバイスなんて技術的には超余裕のはずなので、あとはコストをいかに下げられるかかなと思います。僕らでも買えて、スマートフォンで常時確認できるぐらいのものが出て来ればいいですね。

 

③農業の「面積」の感覚がわかってきた

日本の1事業者あたりの平均耕地面積は2ヘクタール弱。

アメリカの平均耕地面積はおよそ200ヘクタール。

最近流行った書籍『農で1200万円!「日本一小さい農家」が明かす「脱サラ農業」はじめの一歩』の畑の面積は30アール。

僕らの週1農業の面積は5アール。

 

と言われても、農業の経験のない人がこの「広さ」の感覚を持っている人はそうそういないんじゃないかなと思っていました。面積を強調するときって大体の人がヘクタールという単位を使われてもピンとこなくて、「東京ドーム◯個分」と言われるとなんとなくわかるみたいな。僕は東京ドーム行った事ないので、それもピンと来ませんが...

これが農業をやり始めるとわかったのは、本当によかったなと思っています。

◯◯農園は60ヘクタールも持っててね...という農家さんのトークに最初イメージがなかなかわきませんでした。今ではそれがだいぶイメージしやすいんです。

 

あと、農家さんたちが使う独特な単位も知ることができてよかったなと思っています。

1反とか5畝(せ)とか、皆さん正確な面積は知っているのだけど、どちらかというと感覚でコミュニケーションしている世界。坪とか平米とかってあんまり耳にしません。

僕は「農家さんとコミュニケーションをうまく取れるようにしていきたい」というのも今回の農業プロジェクトのひとつの目標ではあったので、それに一歩近づけたのかなと思います。

 

何事も「やってみる」というのは新しい世界が見えるものですね。

作業記録〜10月22日〜

芽が出た!!!笑

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こんな土地に...

 

 

 

 

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上が紫みず菜、下がサラダ春菊です。

紫みず菜はもうそれっぽく紫色の茎をして芽を出しています。

春菊の方が若干成長が遅いのか、うまくいっていないのか...

 

種をまいた次の日にちょうどいい雨が降ったとはいえ、その後10月下旬とは思えないような暑さの日もあって少々心配していました。でも葉物はやっぱり強いですね。

 

無事芽が出たということで、この日も作業を。畝がまだまだ完成していないので、造って種まくの単調作業!

 

作業記録

  • 畝3本造成
  • 畝5本分に種まき(前週に畝3本造ってあって、1本しか種まいていませんでした)
  • 種まき
  • 種子追加購入

まいた種は

ほうれん草や小松菜などの結構強い葉物は、幅3~4センチぐらいの間隔でぎゅうぎゅうに育ててもいいとの情報をこの作業を終えた後に知りました。ほうれん草に関しては、1袋あたりの種子の量がかなりあってコスパよさそうなので、ガンガン栽培してガンガン売れれば儲かりそう。(売れるかどうかは別として)

ドタバタ始めた農業だけど、葉物は成長が早いので、年内には1回目の販売をやることにはなりそうです。売り先探しなどまたいろいろ忙しくなってきそうです。

とりあえずこれまでの作業記録を〜10月16日〜

この投稿もブログ作成前の作業記録です。

先週日曜日にも作業を行いました。この日は農地を貸してくれている農家の方も手伝ってくれて本当に助かりました。

何せ、耕運以外は全て機械なしですから(笑)

この日の作業はこちら。

  • 耕運(農家の方が機械でやってくれました)
  • 石灰を撒く
  • 畝を造る
  • 種まき

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こんな草だらけの農地を耕運して、雑草は天然のマルチになりました。

耕した土地に今度は石灰を撒いていきます。土壌をアルカリ化します。

ちょうど次の日が雨の予報だったので、結構テキトーに撒いて、あとは自然の力を頼ることにしました。

 

次に畝の造成。

機械なし!オンリー鍬でいきます!

もともとあった草が鍬に絡まって、土が何倍も重く感じます。なんの筋トレだったのか...

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なぜか太陽をバックにしたがる農家さん(笑)

 

結局この日は私の体力の限界もあって、畝3本の造成に留まりました。あーしんどかった。

 

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畝の幅が違いすぎます(笑)

 

最後に1列だけ、紫みず菜とサラダ春菊の種まきをして終了。

どちらの品種も市販のものを2袋分まきました。

販売時期をずらせるように、何周かに分けて種まきします。もちろん、10月中に種まきをするべきものから順番にまいていきます。

 

これでこの日の作業は終了。

農業機械がいかに生産性を上げたかを感じるいい機会となりました。笑

とりあえずこれまでの作業記録を〜10月8日〜

10月8日作業初日

2週間前の10月8日、農地を無事借りられることに決まった僕たちは、農地のある埼玉県加須市へ向かっていました。

僕たちのこの日の作業予定メモを抜粋したのがこちら。

(作業予定メモ)

==================================

  • 耕運
  • 畝造り
  • 農業資材購入
    • マルチ(いるのか?)
    • 肥料
    • 除草剤
    • 種子(相談までは)
  • 肥料まき
  • マルチ敷き
  • 除草剤撒き

==================================

ちょっと作業量多すぎではないかと思った方も多いと思います。僕らも思っていましたが、急ぐ理由がありました。

僕らは1月2月頃に野菜を収穫し、直売所で売るというプランを立てていたのですが、冬野菜って寒くなると芽が出ない種類が多いんですよね。10月でさえ種まきには遅すぎるという品種は多いです。

冬野菜栽培の基本は、8月9月のまだ暖かいシーズンに芽だけ出しておいて成長させ、寒さに耐えさせて美味しくするというもの。農地を借りるまでに時間を掛けてしまった僕たちは、10月からのスタートとなってしまいました。だからこそ何としても10月中に種をまきたかったんです。

こんなことを言うと「苗を植えればいいじゃないか」という声も聞こえてきそうです。確かに苗を植えればその遅れ分は取り返せます。

しかし僕らはこの500平米という野菜栽培にしてはかなり広い面積で栽培をし、収穫したものを販売するということに、どうしても挑戦したかった。

その面積で苗を買ってしまうと、とんでもないコストが掛かってしまいます。苗は種子のコストに比較して5倍とも言われるとか聞いたことあります。僕らが育てる葉物野菜であるならば、実物と異なり発芽はしやすいので、僕らは種子から栽培を開始することを選択したんですね。

 

話が飛びました。そんなこんなで1日の作業量を予定してました。

ですが、こんなの1日でできる訳がないというのは、この後身を持って体感しますw

なんせ耕運以外は全て機械不使用ですからね!しかも500平米の面積を笑

そんなこともわからないまま僕らはレンタカーを借り、節約のため高速道路を使わずに埼玉県加須市へと向かっていたのでした。

 

しかし、

予定していた作業ができるかどうか云々以前に、この日は大雨に見舞われ、

しかも三連休初日という当たりくじを引いたがために道路は大渋滞。

結局世田谷区から加須市までおよそ4時間かかるなど、作業どころではなかったのですね(次の週は同じルートで2時間でしたw)

 

という訳でこの日は予定を変更し、資材購入だけしました。

買った農業資材と種子

僕らに農地を貸してくれた農家さんもコメ専門の方なので、野菜栽培には詳しくないとのことで、結構テキトーに資材は購入w

 

苦土石灰

とりあえず野菜農家の人は最初に石灰撒いてるよーと聞いたので、購入。やや酸性の土壌を少しアルカリ化します。実際野菜栽培の最初に撒くのが一般的のようですね。

 

・化成肥料

作物の成長に合わせて追っ掛けで使用します。発芽までは撒きません。

 

堆肥

なんとなくナチュラルっぽくて購入w

使われていたのは牛糞。しかし、後日聞いたのですが、こういう土壌改良剤って撒いてすぐ効果出るわけではないんですね。

こういうのを撒き続けて1年ぐらいかけて肥沃な土壌を作り上げていくというイメージらしいです。うーん無知とは恐ろしい。ちなみに家畜の排泄物の中で、即効性があって強力な順番は「鶏糞→豚糞→牛糞」だそうです。そして強力なものほど臭いは強烈とのこと。近所迷惑には気をつけた方が良さそうです。

というわけでこいつはこの日の次の週にテキトーにまきましたw

 

・トンネルとそのフィルムシート

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こういうやつです。(引用:園芸 農業用フィルム

要は寒い時の栽培に必要なんですね。霜が降りるシーズンになったらかぶせます。

ちなみにこのフィルムにも穴が空いているのですが、僕らは週1回の作業頻度なので、やや穴の大きい(多い?)ものを購入しました。

本当はこのフィルムを、日中は開け、夜間は閉めるという作業を毎日やるのがベストだそうなのですが、それはさすがにできないのが現状。ここが一番の難点かなぁ。

 

・野菜の種子

プロフィールでも書きましたが、撒く種子はこちら。

  • ほうれん草
  • ちぢみほうれん草
  • ちぢみ小松菜
  • 紫みず菜
  • チンゲンサイ
  • サラダ春菊

これらを選んだ理由もいろいろあるので、また別の機会に。

ちなみに一番単価が高かったのは紫みず菜と紫チンゲンサイ、サラダ春菊だった気がします。紫チンゲンサイとか食べたことないからなぁ。

 

今後の作業

この後は、まず野菜を栽培するための土壌を作り上げること。そしていよいよ種まきです。なかなかこれがきつかったんですよね。続きはまた次回で!

プロフィールとこのブログについて

プロフィール

こんにちは!私は東京都内の大学に通う、ごく普通の学生です。

同じく大学生の友人と共に、今月から農業を始めました!

2人の簡単なプロフィールがこちら。

N:1993年生まれ、静岡県出身。都内国立大の4年生。

M:1995年生まれ、神奈川県出身。都内私立大の4年生。帰国子女。

2人とも、もともと農業に興味があり農業をするに至りました。

どんな農業をしているのか

タイトル通り、埼玉県北部の加須市という所で農家さんから農地を借り、冬野菜を栽培しています。

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最初はこんな感じの農地でした(笑)

毎週末にレンタカーまたは電車で加須へ向かい、作業します。野菜栽培にしてはかなりの粗放農業です。

栽培しているのは、、、

  • ほうれん草
  • ちぢみほうれん草
  • ちぢみ小松菜
  • 紫みず菜
  • チンゲンサイ
  • サラダ春菊

です。

なんでこれらを育てているのかは近々記事にしようかと思ってます。

特に上3つをメインに植えています。

面積はおよそ5アール(500平米)と、正直週1作業の粗放農業をするには広すぎるぐらいですが、満遍なく使ってます(笑)

農薬は冬というシーズン的なものもあり、使用しない方針です。化学肥料は一部使用します。堆肥を使って土壌改良しているほどの時間はないので、ここは仕方ありません。

何故農業をやるのか

2人の目的はそれぞれ若干異なります。

N:農業がどのぐらい稼げるものなのか実験したい。

M:生産を一通り経験したい。

とりあえず生産したものは直売所などで販売を行う予定です。これで収益がどのぐらい上がるのか試してみます。

 

このブログについて

主な内容

このブログは主に作業日誌的な感じで使用する予定です。週末どんな作業をしたのか、何の資材を買ったか、野菜の成長はどうかなどがメインになると思います。

そのほかにも、

  • 野菜栽培をするために調べたこと
  • 新たな発見
  • 農家さんから聞いた面白い話
  • 直売をするときのPR

なんかも投稿していこうかなと思っています。

メインは週1回作業の農業日誌なので、更新頻度は週1程度かと思います。またこの農業は来年2月ごろまでの期間限定と考えております。

諸注意

作業をするための資金のため、広告を利用させていただきます。ご了承ください。

また、農業というものは様々な価値観(有機農業を営むべき、農地を借りられるのは農家だけだ、etc..)が存在しますが、あくまで大学生が実験的に農業をしているだけですので、温かく見守っていただけますと幸いです。